言いたいことも言えないこんな世の中じゃ

社会人歴●年の声オタ腐女子が言いたいことを言いたいように言うブログです。

デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆

友達が誘ってくれて、観てきました。
新作のデジモンの映画『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』。

digimon-adventure.net

tri.シリーズをぼろっかすに書いてきたように、あまりデジモンプロジェクトの動きに期待ができなくなっていて、今回正直とてつもなく不安だったんですが、結果、

観て良かったです!!ほんとうに良かった!!!

以下、ネタバレを含みますので観ていない方はお気をつけください!

 

 

 

 

 ストーリーなんかは公式サイトやらで確認していただくとして。
例によってとりとめなく思いついた順に感想を書き散らかしていきます。

 

細かなシーンごとの感想はまず置いといて、今回はデジモンへの愛がすごく感じられる作りだなぁと思いました。
映画観て良すぎてパンフレットを買ってきて先程読み終えたんですが、監督はじめキースタッフのみなさんがデジモン世代!
そりゃあそうよな、納得!と歓喜しました。
デジモン好きな人が作ってくれたって、だってファンの想いを実現してくれるってことじゃないですか。最高ですよね。
ストーリーの作り方もそうだし、差し込まれてくる小ネタだったり、終盤のホイッスルとかまさにもう、もう!って胸いっぱいになりました。
あと作画もどうやらウォーゲームに寄せたイメージだったようでとても良かったです。
最初は慣れなくてちょっと違和感ありましたが、見ていくうちに馴染みました。
ゆめ太カンパニーさんありがとう。
全編通して、ほんとありがとうございますの気持ちしかないです。
tri.で落ち込んだ気持ちを全部持ち上げてくれて、やっぱりデジモン好きだな、これからも追いかけたいな、って思わせてもらえました。
あれ、カルライの時も似たようなこと言ったな。

 

今回は、大人になったらパートナーデジモンと別れなきゃならない、というところを軸に、就活期を迎えた太一たちが悩みながらもがきながら前に進むお話でした。
それぞれがそれぞれの道を見つけて進んでいる、2010年の彼らの姿です。
まずぐっときたのが、オープニングのButter-Fly。
tri.シリーズは花江くんverだったので、オリジナルを久々に聞いてかなりぐっときてしまって、序盤から泣けてしまった。
我々世代なら誰でも知ってる、カラオケ行ったら誰かが歌う、っていう曲で、この曲聞くだけで一気にデジタルワールドに引き戻される感覚があります。
いやぁ、最高だったなぁ。

 

あと序盤で衝撃だったのは、ホルモン屋でビール飲む太一とヤマトの絵面。
ああ、大人になっちゃったんだなぁ、っていう衝撃。インパクトがすごかった。
まさかあの太一とヤマトが、ファミレスじゃなくてホルモン屋で、オレンジジュースじゃなくてビールをジョッキで、っていう。
彼らがデジタルワールドを旅してから10年という時間を感じて、胸熱にならざるをえないシーンでした。
それと、ちょっと悩んで、誰かと話したいな、って思って電話かける相手が太一にとってはヤマトなんだな、っていうのが嬉しかったですね。
色々ありつつも、やっぱりお互い特別な存在なんだろうなぁ、っていうのが分かって嬉しかった。
これからもそうやって友情を続けていってほしいなって思いました。

 

ちなみにふたりが行ったホルモン屋さんはこちらのお店↓

tabelog.com

夏になったら行きたいと思います(映画の季節は夏だったので!)

 

「大人になったらデジモンと別れなきゃいけない」と分かってからは、何気ないセリフのそこかしこから色々勝手に感じでしまって、何でもないアグモンやガブモンのセリフでじんわりきたり、太一やヤマトの表情でほろりしちゃったり、中盤以降はずっと心が忙しなかったです。
シリアスな話になるかと思ったらお腹鳴らしちゃって「ごめーん」って言うアグモンがとても好き。

 

今回テーマのひとつに、変わっていくことと変わらないことっていうのがあったのかなぁって勝手に思ってるんですが、どの作品でもデジモンたちの姿が変わらないことや、デジモンのキャストは変わらず子どもたちのキャストが変わったこととか、すべてに意味があったように感じられて、それもなんだか嬉しかったです。
一緒に並んで歩くシルエット、デジモンたちは変わらなくて、子どもたちはどんどん大きくなって。
「太一、おっきくなったねぇ」っていうアグモンのセリフがとても刺さりました。
このシーンの、アグモンが太一を見上げる、アグモン目線のアングルが、もう、もう!!監督分かってるな!!さすがだな!!!
坂本さんのコメントに超共感したのは、「アグモンは大人だな」ってこと。
どんな太一でも受け入れる懐の深さと、何があってもブレない芯があるところ。
太一とすごくいいコンビだなって思います。ほんと。

 

あと、細谷くんのコメントにもありましたが、今回は焦点を当てるキャラクターを絞ってくれていたので、ストーリーがとても分かりやすくてすごく良かったです。
ウォーゲームも同じ作りでしたよね。
登場人物がすごく多いので、全員にスポットを当てると話がとっ散らかってしまうから、有り難かったです。
tri.はそれで失敗してるところもあると思うんですよね。
6章あるから、とはいえ、全員をフィーチャーするのはやっぱ無理があったと思う。
それぞれが抱える悩みとかが同じならまだいいけど、それぞれ違うわけなので、全部を拾い上げてると本筋が見えにくくなってしまうから。
だから今回は、太一とヤマトにスポットを当てて、アドバイザー的なポジションで光子郎がいてくれるっていう、非常にわかりやすく明確な展開だったなぁって思いました。
太一とヤマトが、自分と向き合って、パートナーデジモンと向き合って、悩みながらも世界を救うという構図が、昔のデジモン無印を思い出させる展開で、そこもとても胸熱でした。
太一、大人になったなぁ。

 

ちなみに登場した瞬間から胡散臭かったメノアさん、やっぱりなという感じで驚きはなかったですが、何より気になったのは演技でしたね。
やっぱりこれだけ実力のある人たちに囲まれていると、女優さんの声の演技というのは悪目立ちする…ごめんだけどちょっと聞いてるのしんどかった…

 

空の話。
今回異様に出番が少なかった彼女ですが、それにはちゃんと意味があったんですね。
「戦わないことを決めた」「ピヨモンといっしょにいる」ってセリフが序盤であって、それが伏線だったんだな、って。
窓際に立っているシーンが2回登場するんですが、1回目はピヨモンといっしょだったのに、2回目は空ひとり。そのあと、壊れたデジヴァイスが映る。
最後まで観て、太一とヤマトのデジヴァイスも同じように壊れていったのを観て、空はふたりよりも先に、ピヨモンとの別れを経験していたんだと知りました。
早々に家元を継ぐことを決めていたようなので、きっと他の誰よりも、大人になるのが早かったんでしょうね。
ピヨモンが消えてしまうのを知って、だから”戦わない”なんだなって。
戦うと、一緒にいられる時間が短くなってしまうから。
一緒にいられる時間を失ってでも世界を救わなければともがく太一・ヤマトとは、対照的な描かれ方だったなと思うんですが、でもそれが空なんだろうな、とも思いました。
優しくて慈愛に満ちた空。紋章は”愛情”。
何よりも誰よりも大切なパートナーであるピヨモンを大事にしたかったんだな、って。

今回の空の描かれ方は、さよ朝のときのレイリアみたいに「見せない見せ方」なのかなぁと思いました。
見た人の想像力に任せる、という。
空が何をどう思っていたんだろうって、想像するだけの材料はいくつかもらっているので、その先は委ねますよ、っていうことなのかなと。
もちろん監督にとっての正解はあるでしょうが、ある意味見ている人が感じたことが正解としてもらえるってことなのかなって思ってます。
本当にシリーズを重ねるごとに、空は女性らしくなっていくなぁっていう印象。
最初は太一とツートップ組むような、男勝りな女の子だったのが、成長してこうなるっていうのはなんだか感慨深い気持ちです。

 

ラストシーン、最終的に太一とヤマトは、アグモンとガブモンとさよならをするんですが、その消え方がヒカ碁の佐為が消えた時と似ていて、それもまた胸熱でした・・・
日常がこれからも続くかのような会話の中、音もなく消えてしまったアグモンとガブモン。
ヤマトのハーモニカ、泣けちゃうなぁ。
あれを聴いてるときのガブモンの表情が好きです。
ちなみに今回の映画で一番好きだったシーンは、タケルを助けるためにバイクを飛ばすヤマトとガブモンのシーンで、ガブモンが「オレはずっとヤマトのそばにいるよ」って叫んだところ。
無条件に泣けてしまう。

 

物語の行く末が02の最終回につながるように作ったという脚本、最高でした。
アニメの世界と映画の世界が矛盾なくつながってくれて、すごく嬉しかった。
やっぱり愛情持って作ってもらえたものは違うなぁって思いました。
ほんと観に行ってよかった。

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パンフレットもテキスト多くてとても読み応えがありました。
がっつしネタバレしてるので、観る前には読まないほうがいいです(笑)

 

デジモン世代の方はぜひ観に行ってください~!